ベイトリールの機能と失敗しないための選び方
前回の記事では、基礎知識としてベイトリールの特徴と各部位の名称について説明をしました。
続きの今回は、ベイトリールの機能や失敗しないための選び方のヒントについてお伝えしていきたいと思います。
前回の記事、「釣り初心者のためのベイトリールの基礎知識」はこちら
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あなたは右利き?左利き?
あなたの利き手が右手だとすると、当然キャストするときロッドを右手で持って行います。
さて、そのあと、あなたはどうしますか?
「そんなんリール巻くに決まってるやんっ!」
正解です、リールを巻きますよね。
でも、ここでちょっと待ってください。
右の利き手でハンドルを回そうとしたとき、ロッドは左手に持ち換える必要がありますよね。
右手にロッドを持ってキャスト、巻くときは左手に一度ロッドも持ち替えてから巻く・・・これでは、いちいち面倒ですし手返しも悪くなってしまいます。
ベイトタックルのルアーフィッシングの場合、基本的にキャストのとき持っていたロッドはそのまま右手で、ハンドル操作は利き手と反対の左手で行うようにします。(左利きの方は、左右を逆に読み替えてください)
では、これを踏まえてベイトリール購入時の最大の注意点を1つ。
スピニングリールはハンドルの取り付けを利き手に合わせて左右を入れ替えられるのに対して、ベイトリールはハンドルの左右を入れ替えることができないということです。
つまり上記のような手返しの良い使い方を想定するのであれば、右利きの人は左ハンドル、左利きの人は右ハンドルのリールを購入する必要があります。
もちろん、右手で投げて右手でハンドルを回す、という使い方がダメということはないので自分の好みに合わせて決めればいいと思いますが、ここでは購入時に右巻きにするのか左巻きにするのかを必ず決める必要があるということを覚えておきましょう。。
ベイトリールの選び方のヒント
ブレーキ調整機能はどれがイイ?
ベイトリールのブレーキ調整機能には、マグネットブレーキ・遠心ブレーキ・デジタルコントロールの3種類があります。
どれを選ぶかは好みの部分もありますが、同じ重さや空気抵抗のルアーをそれぞれのブレーキシステムで使うとした場合に、遠心ブレーキは飛距離を稼ぎたい場合に有利ですがブレーキ調整やメンテナンスの面で少し面倒かも知れません。
逆にマグネットやデジタルコントロールはブレーキ調整やメンテナンスの面で楽と言えるでしょう。
バックラッシュについてですが、このブレーキシステムを使えばバックラッシュをしないということは無く、全てにおいて発生する可能性があります。
メカニカルブレーキとの組み合わせとサミングと呼ばれるテクニック(※)などを駆使しながら、キャスティング練習の積み重ねで克服していくしかありません。
それぞれのブレーキシステムの機能と特徴についてまとめてみましたので参考にしてみてください。
ブレーキシステム | 機能説明 | 特徴 |
---|---|---|
遠心ブレーキ | キャスト時のスプール回転による遠心力でブレーキがかかります。キャスト直後にブレーキが大きく、その後徐々にブレーキが弱くなります。バックラッシュの確立は高くなりますが、遠投性能は比較的高めです。 | アナログ方式 ・最もレトロなシステム ・遠心力でブレーキが変化 ・釣行中の変更が面倒 ・バックラッシュ率が高い ・初心者には不向き ・メンテナンス要 |
マグネットブレーキ | ダイヤルにより、マグネット(磁石)の強度を変更することでブレーキ力の調整が可能で、キャスト時から着水までブレーキの利き方が変わらないため、遠心ブレーキに比べるとバックラッシュしにくいですが、遠心ブレーキの物より飛距離は伸びにくい傾向にあります。 | アナログ方式 ・ダイヤルで簡単に変更可 ・バックラッシュ率は低め ・メンテナンスほぼ不要 |
デジタルコントロール(DC) | 電子制御によりキャストした瞬間から着水までの状況の変化を、スプール回転で随時読みとりブレーキ力を微調整し、バックラッシュも軽減可能ですが、、遠心ブレーキの物より飛距離は伸びにくい傾向にあります。 | デジタル方式 ・プログラムで制御 ・ダイヤルでモード変更 ・バックラッシュ率は低め ・メンテナンスほぼ不要 |
(※):サミングとは、キャスト時にリールから出ていく糸の量(スプールの回転量)を親指で調整して飛距離を調節したり、バックラッシュ防止の目的としても行うテクニックです。
ローギアかハイギアか
ベイトリールにはローギアとハイギアの2種類のギア比があり、購入時に考慮する必要があります。
これはハンドルを1回転させたときにスプールが何回転するかという概念で、例えば、6.3:1(ハイギア)、5.0:1(ローギア)などで、前者の場合、ハンドルを1回転させたときにスプールが6.3回転するということになります。
ローギアはハンドル1回転毎の巻取り長さは短いですがパワフルです。
一方ハイギアはパワーが小さくなりますがハンドル1回転毎の巻取り量が多くなるので早く巻けるようになります。
バスフィッシングを例にすると。。。
【ローギヤ】
ルアーの泳ぐ速度が調整しやすいので、巻き物(バイブレーション・クランクベイト・スピナーベイトなど)に有効です。
ハイギヤではゆっくり巻いたとき、どうしてもルアーの泳ぎがぎこちない動きになってしまいます。
【ハイギヤ】
巻取り速度が速いので、ラバージグ・テキサスリグなどのピンスポット狙いに有効です。
ジグなどの回収が早く手返しが良くなります。
また、ブッシュや立ち木などでバスを掛けた時に、魚を障害物から素早くバスを引き離すことが可能です。
バイブレーション、スピナーベイト、クランクベントなどの巻き物では5.0:1、障害物を積極的に攻めるラバージグ、ワームなどでは6.3:1や、7.0:1の超ハイギヤのリールが有利です。
どれくらいの価格で選べばいい?
一般的にはベイトリールに限らず高価なものほど機能や性能が良く耐久面でも優れていると言えます。
でも最初から何万円もするリールを購入するというのもなかなか勇気がいるので、予算が許す範囲で一番高価なものを選択するようにしましょう。
最初に選ぶとしたら価格的には2万円前後のものが良いのではないでしょうか。
例えば、シマノ(SHIMANO) スコーピオン XT1001は2万円程で手に入りますし、3万円程出せばデジタルコントロールのベイトリールを手に入れることができます。
ただ、ベイトタックルはスピニングタックルに比べ初期投資にお金もかかり、技術的にも難しくなるので、特に釣り初心者の方は、初めはスピニングタックル、2台目以降でベイトタックルを揃えていくようにした方が良いでしょう。
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