偏光サングラス（釣り用サングラス）の選び方

今回は偏光サングラス（釣り用サングラス）を購入するときの参考として種類や機能、選び方などをお伝えしいこうと思います。

偏光サングラスってなに？

偏光サングラス、釣り用サングラスとは何かというと、目的としては一般のサングラスと大差はないのですが、その機能性に大きな違いがあります。

なので、普通のサングラスでいいじゃん？って思ったらダメなんです。

釣りですから当然、水上や水辺が行動の拠点となりますが、水面に反射する太陽光の照り返しって予想以上に眩しいことは経験上ご存知だと思います。

釣竿から垂らす糸、その先につながるウキや仕掛けなど、釣りって魚との戦いであると同時に自然環境との戦いでもあるんですよね。

釣り糸、ウキ、仕掛けなどの動きの変化を捉える必要も多いので、水面が眩しすぎるとこれらをしっかり観察することができません。

通常のサングラスのようにレンズカラーの濃度によって単に紫外線や可視光を遮るだけでは眩しくはないけど、見たいものまで暗くなってしまって結局見えにくいということにもなってしまいます。

そこで、水面からの乱反射を効率的に遮って視野を良好にする偏光サングラスが必要になってきます。

その快適さは一度手にすると手放せなくアイテムの1つと言えるでしょう。

偏光サングラスの機能と原理

偏光サングラスと通常のサングラスとの違い

偏光サングラスと通常のサングラスとの違いについてもう少しだけ詳しく見てみましょう。

通常のサングラスはレンズ自体がカラー染色されていてカラー濃度によって遮光します。

このためカラーが濃くなるほど遮光性が高くなりますが見たいものまで暗くなるという特徴があります。

一方偏光サングラスは凸面レンズ、偏光膜、凹面レンズの3層で構成され、中央にある偏光膜によって眩しさの原因である余計な乱反射を遮ることで良好な視野を確保することができます。

また、眼に対しても有害な紫外線をカットする性能についても通常のサングラスより有利なことが多いようです。

偏光サングラスの原理

じゃ、なんで偏光サングラスでは乱反射をカットできるのかを簡単に説明します。

あ、ここの説明は「オイラ、原理なんて興味ねっす！」っていう方は次の項目に進んでもらってＯＫですよ。（笑）

光ってぐるり「360度四方八方に振幅して進む波」ってことは知られていますが、この振幅する波の中で横振幅する波が眩しさや見にくさにの原因である乱反射の要因になります。（水面に入射した太陽光が反射したきの水面と平行方向の波）

偏光膜には横方向に微細なスリットが入っていて（当然目には見えません）、このスリットによって横方向に振幅する反射光をカットして乱反射を劇的に軽減させます。

つまり見たい可視光の光波だけを通して、見えなくてもいい余計な可視光の光波はカットするということです。

乱反射が減るということは、結果的に「眩しくなくなる」、「見えやすくなる」ということになります。

ちなみにスリットは目に見えないと言いましたが、2枚の偏光レンズを片方だけ90度回転させて重ね合せるとすべての光波が遮断されるため真っ暗になります。

ということは、これを利用することで偏光グラスかどうかを見極めることもできますね。

偏光サングラスの長所と短所

長所

■ 眩しさの要因乱反射を大幅にカット。
■ 必要な可視光だけを通すので見たいものがハッキリ見やすい。
■ UVカット性能が良い。
■ 水中の魚や仕掛けの動きも見やすくなる。
■ 眼を保護するサングラスレンズとしては最も高機能。

短所

■ レンズは高性能だが対象的に素材がデリケート。
■ 通常のサングラスより耐久性・耐熱性・耐水性が劣る。
■ 加工がしにくい。

一般サングラスの長所と短所

長所

■ 偏光サングラスより耐久性・耐熱性・耐水性が優れる。
■ 使用・お手入れが比較的お手軽。
■ 加工が容易。

短所

■ レンズカラー濃度が可視光カット率に直結する。
■ レンズカラーが濃くなるほど視界も暗くなる。

偏光サングラスの目的と選び方

偏光サングラスを使う目的は乱反射を取り除いて見やすくしたりファッション的要素を満たすためだけではありません。

ご存じの通り太陽光に含まれるUV光（紫外線）は人にとって有害で眼にも良くないんです。

偏光サングラスは、このUV光をカットしてくれる優れものでもあります。

90%以上をカットできる偏光サングラスが多いです。

基本的に矯正メガネとは違うものの、やはり自分の眼に違和感が無いもの、掛け心地を実際に体験して選ぶことが大切です。

でも通販など実際に体験してみることができない場合には以下の事を考慮してみてはいかがでしょうか。

レンズカラー

レンズカラーは好みに分かれる要素ですがグレー系がいろんなシーンに柔軟に対応が可能だと思います。

薄暗い朝夕のマズメの釣行が多い方は明るめのカラーを選択した方が無難です。

メーカーによる性能差

同一素材のレンズを使用した偏光サングラスの場合、レンズ自体のメーカーによる性能差はほとんどないと思います。

素材としては眼鏡用プラスチックのCR39が主流で、ガラスより素材の安定性や耐久性は劣るもののカラーやデザインのバリエーションは圧倒的に豊富です。

CR39やガラス以外ではポリカーボネイト素材がありますが素材としては前者に比べて劣ります。

レンズメーカーのTALEX（タレックス）のレンズは信頼性が高く、多くのサングラスメーカーに採用されていますね。

価格と性能

価格が高くなると偏光サングラスの性能も良くなるかというと必ずしもそうではないと思います。

販売数に応じて原価が変動するため、多く販売されているものは原価が抑えられ結果的に安価になりますが、販売数が少なくなれば原価は下げらずそのまま販売価格に跳ね返るからです。

ナイロールフレーム

ナイロールフレームにレンズをセットするためにはレンズの縁に細い溝を掘る必要がありますが、溝掘り加工時に偏光膜に傷をつけたり、使用時に掘った溝から水が浸入して偏光膜を痛めてしまう場合があります。(偏光膜は水に弱い)

縁なしの偏光サングラス

縁が無い場合はレンズを固定するためにネジ穴を開けてネジで止める必要がありますが、ネジ止め部分からの浸水や破損などの懸念があります。

また、ネジ止め時の圧力により偏光膜に歪が発生してしまうことがあります。

以上のように、今回は釣り用のサングラスとして偏光サングラスについて説明しましたが、日常で使用するサングラスであっても偏光サングラスが最も眼に優しいといえます。

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